愛着の基礎知識〜子育てに悩みたくないなら【安定型愛着】を目指そう

ピンク色の羽毛に包まれて眠る新生児画像を背景に愛着の基礎知識めざせ安定型愛着の文字表記

赤ちゃんの育ちに『絶対に欠かせない大事なもの』は何か?

それは【安定型の愛着/あんていがたの/あいちゃく】です。

『自信・自尊・信頼をベースにした人間関係』・・・・

安定型愛着は生きていく上でのいろんな場面でその人を支えてくれるものです。

生まれて半年から1歳半くらいの間に、どんな育てられ方をしたか?それによって愛着の違いが出てきます。

おっぱいやミルク、睡眠と同じくらい大事なものだということを強く訴えたい。

【愛着】とは何か?以下詳しく説明して参ります。

愛着には4種類ある

『いつもお世話してくれる特定の人(一般的にママが多い)』と赤ちゃんとの間に作られる強いつながり。それが『愛着』です。英語で言うと『アタッチメント』。

『愛着行動』と呼ばれる赤ちゃんの行動は『泣く』『見つめる』『くっつく』など。確かに赤ちゃんってママを求めてよく泣くし、じっと見つめて来ます。抱っこをせがんだりしがみついたり。後追いもしますね。

離れたくないの

『愛着のパターン』は次の4つ。

①〈B:安定型〉

②〈A:回避型〉

③〈C:アンビバレント型〉(抵抗/両価型とも言われる)

④〈D:無秩序型〉(混乱型とも言われる) 

もちろん名前の通り『B:安定型』の愛着が一番いいのです。

安定型愛着の何がいい?

親がそばにいなくても『無条件に愛してくれる親のイメージ』が心の中にずっとある状態になります。

『見張られている』のではなく『見守られている』状態です。

例えば「もうダメだー!」と諦めたり逃げ出したりしそうになった時。『大丈夫だよ』『応援しているよ』という暖かい励ましイメージが無意識の中にしっかりあると、力が湧いて粘れる。

また、大人になるあいだに『ちょっと悪い道に誘われそうに』なった時も『愛する人、愛してくれた人を裏切ることはできない』と踏みとどまれます。トラブル・犯罪被害・災害・事故──そんなストレス時でも、しばらくすれば「頑張ろう」と立ち上がる力を生み出してくれる。

『自分は一人じゃない。大切に思ってくれる人がいる(いた)』と無意識の中に励ましと愛情がインプットされている人。それが安定型の愛着を持つ人の特徴です。そういう人は他人からの不安定な承認を追い求める必要もありません。十分な『承認と信頼』は自分の中に根付いているのですから。

めざすは安定型の愛着、一択です

赤ちゃんに熱烈なキスをする母親
「どんなあなたでも、どんな時も愛してるよ」と言ってあげてほしい!

生後半年から3歳くらいまでの間(新生児から5歳まで、と考えた方が望ましい)が、ママ(もちろん『特別な』他の人でも)との間に愛着が作られていく期間です。

泣く。じっと見つめる。微笑む笑う。声を出す。抱っこをせがむ。くっつきたがる。甘えん坊の行動は、赤ちゃんの「わたしを・ぼくを愛してほしい」というお願いなんです。このお願いのたびに、すぐ受け入れていれば『安定型の愛着』になります。

まとめます

愛着は人間関係の基本でもある。

『大人になった時、社会的な行動に深く関係する大切なもの』だからですね。(1)

赤ちゃんは大人になっていくときに、『愛着パターン』を土台にして『愛着スタイル』へと発展させていきます。

「こういうときはこう感じたり考えたりする。だからこんな行動をとる」という形、スタイルが固まっていくわけ。

つまり私たちが『人格』と呼んでいる『その人らしさ』が出来上がっていくときにも、赤ちゃんの頃に持っている『愛着パターン』が関わるのです。

『自信』『他者への信頼感』『意欲』『公共心』『責任感』『粘り強さ』など、人格に関係する性質って色々ありますね。これ、生きる力に直結しているとも言えます。

〈安定型〉の愛着パターンを持てるように育ててあげてほしい。

赤ちゃんのお願いに応えてあげてほしい。

どうかお願いします。赤ちゃんの一番近くにいる方々。お体も大事に。

おことわり
=このブログでは赤ちゃんと特別なつながり=『愛着』を作る人/主な養育者を『ママ』としています。しかし主にお世話をする人であれば、父・祖父母・保育の担当者などもその役割を担うことができます。2019年現在の日本の現状では、一般的に母親との間に愛着形成がなされる割合が多く、代表として『ママ』と表記しているものです。記述の利便性に負うものであることをご了承ください=
参考文献
  • (1)ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典より
  • 杉山登志郎. 子育てで一番大切なこと: 愛着形成と発達障害,講談社現代新書, 2018.

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