育児が辛い人へ「他人の不幸は蜜の味(サプリ)だから積極的に舐めよう」とススメてみる

未熟児の写真と母子手帳が写ったセピア色の写真

子育てはバラ色じゃありません。辛い時も絶対にあります。

わたし

人間だもの

そして、辛さの種類や感じ方はその人によって全然違う。

だから誰かに相談してもイマイチ共感してもらえなかったり、ピンとこないアドバイスで励まされたりして余計落ち込むことも。

そんな時『他人』の辛かった経験を知ることで、ちょっと肩の荷が降りることありませんか?

他人の不幸を喜ぶんじゃなく、「苦しいのは自分だけじゃないんだ!」と仲間を見つけられる喜びとして。

今回はサンプルとして、切迫早産で息子を生んだわたしの『20年以上昔の体験談』です。

身体障害者となった息子の子育てが始まった頃のことを書きます。「みんな色々あるんだね」と、読んだ人がちょっとでも楽になってくれたらいいなの巻。

『普通と違う』は不安だった

障害に気付き始めた時の不安

切迫早産から丸3ヶ月の入院の後、やっと始まった『赤ちゃんとの暮らし』。

夜泣きの寝不足や乳腺炎など、多くのママが手こずる問題も経験した6ヶ月ごろ、不安に直面しました。

母子手帳に『目安』として書かれている4ヶ月過ぎから6ヶ月をすぎても、寝返りしないことに気付いた時のことです。

最初は『個人差』という便利ワードを使って、頭をよぎる悪い予感を消すのに必死でした。

わたし

きっと大丈夫だもん

だよね

わたし(8才)

明らかに発達曲線とずれる

発達の目安が怖い

7ヶ月を過ぎれば、ひとり座り・はいはい・つかまり立ちをする子も現れると母子手帳には書いてありました。

それが8ヶ月で寝返りすらしない。もう、必殺『個人差』でも不安は消せません。

「これが普通」と書いてあることから外れる恐ろしさ……。

「違うことから生まれる価値」を知らなかったので、普通でなきゃいけない!と思ってしまったんですね。

真実を知りたいけど知りたくない

病院へ行くのが怖いと感じました。

真実を知るのが怖いというのが正直な気持ちだったのです。

そんな時でも、息子は目が合えば笑います。
胸をかきむしられるような気持ちでした。

個人差の範囲ってどこまでかわからない

思い切って受診。

でも医師は、親の不安を大きくするような事は言いません。

やはり「個人差もありますから様子を見ましょう」。

個人差って。
そんなに守備範囲大きく取っていいの……?

不安は小指の先ほども解消されないままです。

座れない立てない歩けない

結局寝返りできたのは8ヶ月をだいぶ過ぎてから。

その後もお座りはできないし、はいはいもできない日々です。

母子手帳には『寝返り・ひとり座り・つかまり立ち・はいはい・ひとり歩きができた時期を記入しましょう』と書いてあります。

わたしの母子手帳の発育曲線グラフには『寝返り』しかありません。

この頃から、座れないはいはいできない立てない……と増えていく『できない項目を直視すること』に苦しみ抜く日々が始まるのです。

慰めも医師のアドバイスも耳に入らなかった

自分を責める

なんで散歩なんかしたんだろう。

なんでもっと注意して生活しなかったんだろう。

早産の数日前、お腹の張りが心配で受診したときに、
なんでもっと強く訴えなかったんだろう。
なんで内診して欲しいと言わなかったんだろう。

なんで入院させてくれなかったんだろう。

なんでなんでと、
ずっと自分と過去を責め続けていました。

オットが「大丈夫大丈夫」と慰めてくれても「私のせいだ」と却って自己嫌悪という悪循環だったのです。

受け入れられるまでは遠い道のり

早産→発達が遅い→自分のせい……
自分を責め続けている間は誰のアドバイスも受け止められませんでした。

医師から「大事なのは未来ですよ」とアドバイスされても「そうですよね☆」とは全く思えません。

「その場だけの台詞は聞きたくない」というネジくれた根性になっていました。

「どうせ医師も赤の他人だし、この子の将来の不安なんて分かってくれない!」と、呆れた論理の飛躍。
視野も狭くなり放題です。

目の前の苦しみにアップアップ溺れている人に、
『正論』は悲しいほど無力です。

正しすぎるアドバイスは、浮き輪の役目をできないこともあるんですね。

「今できることを精一杯やろう」と心から前向きになるまでに、長いことかかってしまいました。

想像力の全てを悪い方に全振り

息子の将来を悲観

赤ちゃんを育てている間は、その子の成人した姿をなかなか想像できません。

息子の障害を受け入れられない私は、息子の将来を悲観的に思っていました。

「あれもこれも出来なくて、苦痛に満ちた人生を送っている息子」を勝手に想像し、勝手に苦しんでいたのです。

学校生活を悲観

学校生活では『みんなで同じことをする』時間が多くあります。

あれもこれも、できない事ばかりだったら?
この子はどんなに辛い思いをするんだろう……。

運動も勉強もできないんじゃ苦しいだろう。

友達も趣味もできないんじゃ悲しいだろう。

毎日いじめられて泣くんじゃないだろうか?

想像の中、痩せ細ってシクシク泣く息子を
鬼が金棒で叩いたり釜で煮たり。

それは地獄絵図

わたし(8才)

当時は「親が一生守ってあげられなかったら、この子はどうなるんだろう」と本気で心配していたのです。

今考えると、息子に大変失礼です。

泣いてばかり

将来への不安や心配が解消されないままだと、毎日家庭が暗くなります。

いっときも休まず泣き続けるわけではありませんが、ずっと黒く重たい気持ちが積み上がって行く感じでした。

不安定な気持ちを押さえつけておくことに限界がくると、息子とオットへ「ごめんなさい」と突発的にワンワン泣きながら謝っていました。

夜、息子の寝顔を見ながら「ごめんなさいごめんなさいごめんなさい……」と唱え続けることもあり。

20年も前のことですが、今考えてもなかなかの精神不安定状態です。

対外的問題もある

子どもの心配をしながら、一生家の中にいるわけにもいきません。

出かけた時、友達に会うことだってあるはずです。

どうやって「うちの子には障害があるのよ」と説明すればいいんでしょう。

気の毒だと思われる?

突然そんなこと言われても、返事に困るでしょうね?

勝手に色々考えて、気が重かったのです。

うまく人に伝えるのは、なかなかハードルが高いことでした。

過ぎ去れば大切な過去

今母子手帳や当時の記録を見返すと、その頃の気持ちが蘇ってきます。

もう二度とあの頃の気持ちをリアルで経験したくない。

でも全く記憶からなくしてしまいたいか?と聞かれたら。

あの日と今がちゃんと繋がっているので、大事に覚えておきたいと思います。

子育て相談で気をつけていること

『知育教室の先生歴がある』から。

『子育て情報マニア』だから。

『子育て卒業できた人』だから。

そんなわたしに、様々な期待を持って相談してくれるママがいます。

お話を聞いてアドバイスをすることも、励ますこともあります。

ただ、受ける側の『心の準備』次第で通じたり通じなかったりする。

「良かれと思って」一方的に正論を押し付けることの無いように心がけたいと思います。

悩んだり苦しんだりしていい

笑顔のママには悩み事がないのか?

幸せそうにキラキラしている夫婦には、悲しみがないのか?

そんなことはありません。

苦しさを無理やり押し込めて、『今だけ』笑顔の人だっているんです。
自分も外では精一杯笑顔でした。

子育て中のママ、無理して笑顔を作らなくていいですからね?

愚痴を言い合える繋がりはできそうでしょうか?。

「辛いよね」「大変だったんだね」と安心して言い合える相談相手がいれば気持ちが全然違います。

誰かと繋がって、気晴らしや助けを得られますように。

どうすれば子育てはうまくいくのか?

自分で生きていける人に育てる方法に迷ったら、またここに戻ってきてくださいね。

このブログが少しでも役に立ちますように。

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