0歳から取り組める『賢さ育て』

人形であやされて嬉しそうに笑う乳児

我が子の将来を考えたり、ヨソのお宅で始めた『早期教育』を目にするようになったりすると。

わたし

ついつい・・・
焦りが出るね。

わたし(8才)

住んでいる地域によっては『お受験』という単語が生活周りに溢れていて、敏感になることもあるかも。

この記事は、賢さ育てについて。

『賢い人に育てたいならば0歳からできる・やるべき教育を間違えないようにしましょう』という話で進めてまいります。

賢い子は賢い人に育つ

子どもは賢い方がいいです。

そりゃそうだ。

わたし(8才)

乳幼児教室の先生だった頃、親御さんによく聞いたものでした。

わたし

「どんな人に成長して欲しいですか?」

「賢い人になってもらいたい」とはっきり言われる方も、たくさんいらっしゃいました。

わたし

違う表現の方ももちろんおいででした。

  「自分のやりたいことに熱中して生きていけたらそれで十分」

  「好きなことを楽しんでくれたらいい」

  「勉強はそこそこでもいい」

わたし

幸せに生きて欲しいってことですね。
親の願いは共通だね。

わたし(8才)

「幸せになってほしいのなら、賢い方がいいですね」とお話ししていました。

●『自分のやりたいことで生きていく』

●『好きなことに熱中する』

↑どちらも『賢い人』だからできることです。

そして「勉強はそこそこでもいい」とおっしゃる方に問いたいのです。

「そこそこ『が』いい」のでしょうか?あえて「勉強できない『方が』いい」と?

賢さの土台は『非認知能力』にあり

『非認知能力/ひ/にんち/のうりょく』という、学力テストでは測れない力があります。

わたし

学力テストで測れる『認知能力』はよく知られていますね。
IQ(知能指数)ってよく聞くね。 

わたし(8才)

非認知能力にはいろんな種類があります。

『自信』『意欲』『粘り強さ』『自制心』など。「生きる力」と言われることもあります。

『粘り強さ』『敗北やストレスから立ち直る力』『目標を高く持つ』『社会性』も非認知能力の仲間。

『創造性』『工夫する力』も。『自分のことを客観的に見る力』も含まれます。

わたし

「自分はやれるかも」と思えれば・・・
難しいことにもチャレンジするよ。

わたし(8才)

わたし

それが『自信』ですね。
そしたら『できるようになりたいこと』も増えるよ。

わたし(8才)

わたし

『高い目標』に対する『意欲』ですね。

「できるまでがんばろう」とする『粘り強い』態度。

失敗しても「よーし、もう一回!」と気持ちを切り替えたり「失敗の原因は何かな。どうすればよかったのかな?」と振り返るような前向きな性格。

非認知能力はどれも『幸せに生きていける人』になる重要な力なのです。

非認知能力
『ポジティブな考え方』『しなやかな物事の受け取り方』『社会性・行動力』など人生の成功に関わる色々な能力・性質のこと。『非認知能力が高い・育っている・伸びている』と表現できる。

『非認知能力』については心理学者・経済学者・脳科学者・教育者など、たくさんの研究者がいろんな分析や実験をしています。この表では、専門用語で分けられた色々な『非認知能力』を左側に、私たちが普段どのように呼んでいるかを右側に並べてあります。(筆者補足/表:引用)

学術的な呼称 一般的な呼称
自己認識
(Self-perceptions)

自分に対する自信がある

やり抜く力がある

意欲
(Motivation)

やる気がある

意欲的である

忍耐力
(Perseverance)

忍耐強い

粘り強い

根気がある

気概がある

自制心
(Self-control)

意思力が強い

精神力が強い

自制心がある

メタ認知ストラテジー
(Metacognitive strategies)

理解度を把握する

自分の状況を把握する

社会的適正
(Social competencies)

リーダーシップがある

社会性がある

回復力と対処能力

(Resilience and

coping)

すぐに立ち直る

うまく対応する

創造性
(Creativity)

創造性に富む

工夫する

性格的な特性
(Big 5)

神経質

外交的

好奇心が強い

協調性がある

誠実

わたし

楽観的な性質は宝物です。
ヘコタレない人って、いるよね。

わたし(8才)

スポーツも習い事も趣味も。もちろん学校の勉強だって。粘り強く取り組めば伸びるに決まっています。

わたし

『社会性が高い』ともいえますね。

『非認知能力の高い賢い人』の方が、生きていく力があります。

『やりたいことに熱中したり、好きなことを楽しめる』し勉強だって『イヤイヤ苦しみながら』やらなくて済むんです。

0歳からの非認知能力の育て方

非認知能力の高い人に育てましょう。

0歳の頃からできることがあります。『0歳から始める』からこそやる価値が大きいと言えます。

『愛しているよと、しっかり伝えること』

『親(や養育者)に愛されている』と無意識レベルで思える子どもは強いです。

『親への信頼』は『自分への信頼』と同じ大きさに育ちます。
「こんなに『信頼できる人(親)から愛されている自分』には価値がある」と、心の底から思えるのです。

自信が育たないわけがありません。

『興味を持ったもの、やってみたいことをさせてあげること』

『興味を持つものへのアプローチ』が大人にとって都合が悪いことも多いです。

  ・せっかく畳んだ洗濯物をわちゃわちゃにしてくれる

  ・タマネギの薄皮をペリペリペリペリペリペリ・・・

  ・財布からカード類を全部抜いてバラまいたり舐めしゃぶる

ガミガミ叱ったり「なんでそんなことするの!」と怖い顔したりすると、子どもの脳は恐怖や抵抗感に支配されます。

賢さを支える非認知能力を育てるには「自分の存在は世の中に受け入れられている」と安心させてあげることが大切です。

命の危険がないこと、取り返しのつかない怪我をしないことは大目にみましょう。
経験は学習そのものです。

貴重品は『手の届くところに置かない』ようにするしかありません。

『やったりやらなかったり、親の都合で態度をコロコロ変えないこと』

『親の都合で態度を変えない』のは『しつけ』の大事なポイント。
ただ、子どものためにならない事を『しつけ』とは言いません。

『やって欲しいことはやって見せる』のが一番です。

「都合が悪ければ決めたことを変えてもいいし、約束は守らなくてもいい」そんな良くないお手本を見せないように気をつけたいものです。

『周囲の人と仲良くする』

『やって欲しいことはやって見せる』の発展系です。

・お隣さんと会ったら挨拶する。

・公共マナーを守る。

・家族でも励ましたり褒めたり、ありがとうを言って支え合う。

こういった『社会での望ましい態度』を子どもは見ています。
よーく見られています。

良くも悪くも『親はお手本・教科書』です。

わたし

でも親だって・・・
完璧じゃないよね。

わたし(8才)

親だけで全部のお手本を見せるのは不可能です。
親は『自分の得意なこと』『楽しくやれること』でお手本を見せてあげれば十分。

周りにもいいお手本があるんです。頼りましょう。

たくさんの人に出会わせてあげるといいですね。
旅行した時、買い物に行った時、いろんな人がいます。

赤ちゃんに手を振ってくれる人・エレベーターの扉を抑えてくれた人など『親切なお手本』に出会ったらチャンス。

「ありがとうございまーす」と笑顔で応えると、それを子どもは体験するのです。

恥ずかしがり屋さんなら、お辞儀や会釈をして見せればOK。

元気よく挨拶する人に出会った時に「元気がいい挨拶って嬉しいね、あんな風にできたら気持ちいいだろうね」なんて感想をお話ししてあげれば『あっちがお手本だな』と感じてくれます。

わたし

おすすめなのは地域の催しに参加すること。

そういうところには『誰かのために自分の時間を使おう』という気持ちの人がたくさんいます。

地元に顔見知りができるのは安全にもつながるよ。

わたし(8才)

『ひととワイワイするのが楽しい』という人もたくさんいます。

『社会性』がある人の行動を見せてあげるのも、十分学びになるんです。

賢さは親と環境から

真の早期教育は学校で習う事を先取りするものではありません。
必要になった時に、必要になった事を『学ぶ力』を育てる事です。

机に向かって勉強したり暗記するだけで『非認知能力』は育ちません。

大きくなってから「もっと社会性を発揮しなさい」とか「あきらめないでやりとげなさい」というのは『材料も仕入れず下ごしらえもせず、美味しい料理を求められている』ようなもの。

賢さにつながる性質を強化してあげられる『幼少期』を過ごすことが大事なのです。

足し算や引き算、文字の練習を早くから強要するのは、子どもの貴重な時間を潰しかねません。

賢さは一生を支える力です。

未来を生きる小さい人を抱きしめて安心させて、賢い人に育ててあげませんか?

参考文献

(1)中室牧子. 「学力」の経済学, ディスカヴァー・トゥエンティワン, 2015, p. 87

(2)ポール・タフ, 私たちは子どもに何ができるのか: 非認知能力を育み、格差に挑む, 英知出版, 2017.

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