この世をうまく、居心地よく生きて行って欲しい。
幸せになって欲しい。
多くの親はそう願うものです。
そのためには『社会性』が欠かせないのは周知の事実。
社会性を育てるポイントは、生まれてわずかの期間にぎっしりあります。
社会性を育むために『生後すぐからできる赤ちゃんへの関わり方』を紹介します。
社会性ってなに?
実際のところ「これが社会性だ!」という定義は難しいです。
心理学の研究者や認知神経科学の専門家が「社会性が~」と言ったとき、それぞれの指すポイントが違う可能性もあります。
このブログでは、
『自分も相手も大切にできる』
『自分の意見を言えて、人の話も聞ける』
『公共心がある』
↑こういった『自分らしく考えたり行動しながら、良い人間関係を持てる』性質のことを『社会性』としてとらえる事にします。
人と関わらないで生きていけない
人間は、肉食動物みたいに牙もジャンプ力もありません。走って逃げるスピードも大して早くない。
生き物としての弱さを『集団生活』で補強して生き抜いてきた生き物です。
わたし
わたし(8才)
だから人間の脳には社会性を発揮できるようになるための仕組みが、ガッチリ出来上がっていきます。
どこにできていくかというと『おでこ』のあたりです。
社会性を支配する『前頭葉』
おでこの部分の脳は『前頭葉/ぜん/とう/よう』と言います。
前頭葉は、考えたり行動したりする時のコントロール係を受け持ちます。
そして、人と関わって「自分もその仲間だ」と経験・実感することで発達する脳でもあります。
『信頼』が前頭葉を育てる
赤ちゃんが生まれて最初に関わる人、つまり『主にお世話する人』は親でしょう。
その、主にお世話する人を『信頼できる人』『信じられる相手』と感じさせてあげると前頭葉がしっかり育ちます。
赤ちゃんの要求に応えてあげる事で信頼してもらいましょう。
「この世は大丈夫。仲間がいて守ってもらえる」と実感してもらうのです。
赤ちゃんの要求に反応する
赤ちゃんは全ての要求を『泣いたり声をあげたり見つめたり』して知らせます。
オムツが濡れてる。
眠いのに眠れない。
退屈。
お腹がすいた。
色々と知らせてくれる要求に「どうしたの」と、その度にあやしたり、オムツを変えてみたり。
『反応する』ことで親への信頼が育ちます。
親への信頼は『自信』
親を信頼するのと同じくらい『いつも願いを叶えてもらった赤ちゃん』は、『自分は受け入れられる価値がある』と心の底から思えます。
自分自身を信頼する人になります。
これが『自信』です。
もちろん他者に対しても『自分と同じように価値ある人だ』と考えます。
だから「自分の意見を言おう。同じように相手の意見も聞こう」という社会性が発揮されるのです。
赤ちゃんに今日からできること
泣いたら『できるだけ対応してあげましょう』。
具体的には↓
- 抱っこする
- あやす
- なでる
- オムツが濡れていれば換える
- お腹が空いているなら飲ませる
- 赤ちゃんを『ゴキゲンにしてあげる』こと全般
『反応し受け入れる』ということです。
赤ちゃんがホッとしたり喜ぶようにしてあげることを意識しましょう。
完璧でなくても大丈夫
わたし
わたし(8才)
もちろん「揚げ物してるから今は無理!」なんてこともあるでしょう。
「頭が痛くて寝てる」ことだってあります。
『今はどうしても無理』なときは、泣かせ続けても大した悪影響はありません。
普段から「あれあれ、どうした」「おーヨシヨシ」と細やかに対応していれば、ごくまれにギャンギャン泣かせて「信頼が崩れた!」なんて心配はしなくていいのです。
『今は無理』のけじめをつける
スマホに注意
今は無理、の範囲は人それぞれでしょう。
しかし、際限なく範囲を広げないように気を付けたいところ。
「今はどうしても無理」(SNSチェックしてるから)とか
「今はどうしても無理」(動画見てるから)とかは……ダメでしょう。
『社会性や自信よりスマホの方が大事』ということになってしまいます。
火事・事故・病気・怪我などの『取り返しのつかないレベル』を目安にするのがちょうどいいと思います。
結果的に『親の幸せ』
育児中は「なんでも赤ちゃん優先なんて、自分が無いみたいで辛い」と感じる人もいるかもしれません。
でも今目の前にいる赤ちゃんを優先してあげられれば、きっと『自立』します。
自分で身の回りのことをし、人とうまく付き合いながら意欲的に仕事をするでしょう。
子どもが社会性がある人になり、この世の中で自分らしく生きていけば、それは『あなたを幸せにしてくれること』でもあるのです。
おわりに
親(お世話する人)に充分受け入れられた赤ちゃんは、大きくなったとき他の人も受け入れられます。
役に立って嬉しい」
「自分はちゃんとやれる(やろう)」と考える力も持つこともできます。
どうか言葉と行動で『信頼』させてあげてくださいね。