子育ての考え方/逆算して考えると吉です

高い山の頂から両手を上げて遠くを見渡す2人の若者

子どもは大きくなって家を出ます。(出た方がいい)

『そんな日が来る……?』

子育て真っ最中には考えにくいことかも知れません。

でも、来るんです。それも結構早く。十代の中頃か。終わりか。中には小学校卒業から寮に入る人だっています。

『その日を目指して今日の子育てを考える』ことをお勧めしたいの巻です。

我が家の場合

息子には身体の障害があります。

3歳になっても歩けない息子を抱っこしながら「親がふたりともいなくなったら……」と考えずにいられませんでした。

息子の一生を、親が生きて面倒見てやれるわけではありません。
必然的に「自分で生きていける人になって欲しい」と思って育てました。

私にとっての『自分で生きていける』とは『考えて』『決断して』『行動できる』という事です。

それができればお金を稼いで、自分で食べていける。
うまくいかなくても、また『考えて決断して行動』すればいいわけです。

成人した息子は『やりたいことを自分で見つけ、やれるように努力するひと』になりました。
判断や行動をまるっと信頼できるので、口を出さなくて済む。
ありがたいです。

子育ての目標決めは大事

『目標を達成するためには今何をすればいいか?』

↑目標があれば、具体的に考えられるようになります。
子どもたちの成長に応じて、関わり方をステップアップしていける。
毎日の生活でやるべきこと、やらなくていいことが明確になりやすいんです。

目的地がないと、どう進んだらいいかもわかりません。
まるで地図もなく知らない場所を歩くようなもの。

どうしよう?と思った時に『より目標に沿った判断』ができるよう、目標を決めましょう。
子育て終了!となった時に『どんな状況であって欲しいか』考えてみませんか?

具体的すぎる目標は危険

目標を決めるときの注意があります。
『医者になって欲しい』『弁護士にしよう』『レストランのオーナーがいい』こういった具体的な『職業』を目標にするのは危険です。

なぜなら、子どもたちが成長した10~20年後に『その職業があるかわからない』から。
もっとその子に合った、魅力的な仕事が生まれているかも知れません。

「やった!○○の資格を取れた!」しかしその仕事は世の中で通用しない、なんてことになったら?後悔どころではありません

未来を生きていく子どものために、気をつけたいのは『意欲』を失わないように育てることが第一です。
何に対しても「自分はいつかきっとできる☆」「失敗してもやり直せばいい♪」「やれるようになりたい!」という意欲があれば大丈夫。
きっと時代や環境に適応しながら、強く生きていけます。

親の目標と子どもの目標は違う

親と子は2〜30年くらい違う世代を生きます。
社会も大きく変わりますから、親と子の目標は違って当然です。

「いい大学、いい会社」といった親世代の常識をいったん脇に置きましょう。『子ども自身が望んだ時に、その目標を達成できるような頭と身体』に育てておけばいいのです(我が家の場合、身体はリハビリに通うことでした)。

子どもに意欲があれば、きっと「〇〇になりたい」と具体的に考えるでしょう。〇〇が何であっても、いつ変わっても大丈夫なように準備をしておくのが親の目標、ということになります。

意欲を保存・お手本を見せる

『意欲を失わないように』『知性と身体』(意欲も知性のひとつと言えます)をはぐくむ。

わたし

わかりません

抽象的だよ

わたし(8才)

『意欲を育てる方法』を知るには、『意欲の失い方』と比べるとわかりやすいです。

本人が「やってみよう」と行動していることを「やめなさい」「ダメ!」と何もかも制止したら、どんどん意欲のない人になります。
意欲がなくなるというより「意欲を出すと親に叱られる」ことを学習するのです。

わたし

子どもはなんでも学習します

賢いからね

わたし(8才)

大人にとって『くだらないこと』も、子どもにとっては『貴重な体験』なんです。
いろんなチャレンジを尊重して、意欲をキープしましょう。

その上で「コミュニケーション能力を高めてあげたい」と思うなら、『親が積極的に人と関わっている姿』を子どもに見せる。

「挨拶やマナーがちゃんとできる人に」と思うなら『親が挨拶やマナーをちゃんとして見せる』。

子育ては親がお手本。ベースです。
遺伝的にも環境的にも、これは逃れようのない事実。

ただ、「自分には難しいかな」と思うことがあれば、他の人をお手本にできるように環境を整える手があります。

全部自分で背負わなければ、なんてことはありません。

今できること

目標から逆算して「今の月齢で経験させてやれる事は?」「経験させたくない事は?」と見極めるコツがあります。

その月齢に見合った『脳と身体に好ましい経験』とは、本人が楽しいことです。

反対に『脳と身体に良くない経験』とは本人が苦しむ事。嫌がること。怖がることです。

少なくとも3歳までは嫌がる事を無理強いしないように気をつけます。

もし両親が音楽分野で才能があれば、子どもも得意分野になる可能性は高いです。
でも1歳にもならないうちにバイオリンを弾くのは楽しめません。
これを練習させるのは無理強い。

楽器を持つ・弦を抑える・その上両手で違う動きをするなんて、月齢に対して難し過ぎるから楽しめない。

でも『良い音楽を一緒に楽しむ』『リズムを楽しむ遊びを日常生活に取り入れる』なら十分楽しめますね。

楽しめることをたっぷりやりましょう。

脳の仕組みから子育てを考える

家族の生活パターン、親の体力や考え方。親子それぞれの性格。サポートしてくれる人がいるかいないか?

今できることも『ひとそれぞれ』。
だからこそ『脳の仕組み』を知って欲しい。

そこがわかれば「うちはこんな風にやれば良いはず」とだんだんわかってきます。

子育ての本筋(脳の仕組み)を間違えなければ、子育て大後悔、なんてことにはなりません。

私と一緒に『根拠のある』望ましい子育てをしませんか。

子育てのお役に立てますように。

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